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三島由紀夫 その5

◆19歳~20歳 初恋時代
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★三谷邦子 外交官・侍従長 三谷隆信の娘 学習院の同級生三谷信の妹
外交官永井松三の息子で銀行員・実業家の永井邦夫と結婚

初恋のお相手は、学習院の同級生三谷信の妹邦子である。
三谷の家に遊びに行った三島は隣室から聞こえてきたピアノの音に心を奪われる。
邦子は三谷より2つ年下の妹で18歳だった。
『仮面の告白』では信が<草野>、邦子が<園子>となっている。
三谷の父は外交官でフランスに駐在していたため、家庭はクリスチャンでフランス風であった。


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初恋の人 三谷邦子/永井邦子

Q そのとき何を弾いていたのですか?
A 「ショパンの『子犬のワルツ』でした」

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親友・フランス文学者 村松剛

結婚の問題はK子嬢と三島との間で敗戦後も幾度か直接に話し合われていた。
ある日K子嬢から電話がかかってきた後、三島はその場にいた千之氏に
「急げって言われても、こっちはどうにもしようがないよ」
苦笑しながら言ったとのことである。
二十歳の三島にはこの恋人と結婚する準備がまったくできていなかった。
ようやく大学の2年生になろうとする時期だったから、家庭を維持する財力もない。

K子嬢には敗戦直後の頃から、別の縁談が持ち込まれていた。
三島も彼の両親もそのことはまったく知らなかった。
知らなかったからこそ三島は決定までにはまだ時間的余裕があると思い、
返事を保留していたのである。三島がためらっているうちにそちらの縁談の方が進行して、
K子嬢は三島よりもかなり年上の銀行員と婚約する。

K子嬢との縁談について母堂の倭文重さんは、
「あちらの御宅ははじめ御熱心だったのですよ。それで公威もその気になっておりましたの。
ところがあちらはさっさと結婚しておしまいになったのですよ」
三島とK子嬢とは正式に婚約していたわけではなく、
したがってK子嬢の実家に手続き上の落ち度はない。
しかし母堂としてはつい恨みごとが言いたくもなったのだろう。

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昭和21年5月、19歳の邦子は31歳の永井邦夫と結婚する。
この日、三島は生まれて初めて泥酔する。


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三島から佐々悌子/紀平悌子への手紙 昭和22年7月5日

三島は街で邦子と偶然再会した。

彼女は実に無知で素直な情熱的なお嬢さんでしたけれど、
僕の言う<自主独立の生活>なんてものにまるきり理解がありませんでした。
彼女の夫は外交官の子息でもう三十幾歳で親がかりで暮らしていているのですが、
彼女にとっては夫が親がかりの部屋住みであることなどに何の批判も持っていない。

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昭和32年、三島はアメリカ旅行中
ニューヨークのジャパンソサエティのパーティーで偶然邦子夫妻と再会する。
夫の転勤に伴い2人の子供とともにニューヨークに住んでいたのである。
洗練された態度で社交をこなす彼女の姿に三島は少なからずショックを受ける。
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by vMUGIv | 2011-03-05 00:00 | 昭和戦後
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